離婚の事前準備とは
■離婚を決めたらすべきこと
離婚の事前準備としては、離婚後の生活への準備と、離婚手続きへの準備があります。
離婚後の生活に向けた準備として最も重要なのは、生活を支える収入を確保することです。離婚手続きに向けた準備には、求める離婚条件の決定や、証拠収集があります。
■収入の確保
配偶者が賃金を稼ぎ、ご自身は専業主婦(主夫)をしているというケースでは、離婚後に世帯収入が減少することが想定されます。これでは離婚自体に不安を抱えることになってしまいますし、離婚準備の段階で別居したいのに金銭的に難しいといった問題も生じてしまいます。
離婚を決意したら、節約やアルバイトによってまとまった金額を貯金するとともに、離婚後の収入を確保するようにしましょう。
■求める離婚条件の決定
離婚が成立するためには、離婚すること自体に対する合意の他に、未成年の子の親権や、婚姻費用・財産分与・慰謝料・養育費といった金銭的な条件についての合意も必要になります。
どのような離婚条件を要求するのかを決定して、離婚協議やその後の手続きに備えましょう。
金銭的な条件についてはある程度相場もあるので、弁護士に相談して検討するのも良いでしょう。
■証拠の収集
相手が離婚を望まない場合には、離婚事由の存在を訴訟の場で立証する必要が出てきます。また、訴訟まで行かなくとも、離婚原因が相手にあることを示す証拠を持っておくことによって、交渉を有利に進められます。
離婚事由には、不貞行為、悪意の遺棄、回復の見込みのない精神病等が定められており、この他にもDVや浪費がある場合には「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められる場合があります。
どの離婚事由を主張するのかを明確にして、そのような事実の存在を裏付ける証拠を計画的に収集しましょう。